SEO

 SEOの落とし穴
1.結果がすべて、終わりなき戦いの世界
Googleなどをよく見ていくと、もうすでに特定のキーワードでは明らかにSEO対策がされたホームページが上位にたくさん並んでいます。これはSEOの業者は日々増えて競争がどんどん激しくなっていることと、SEOのテクニックを解説したホームページや本が増え、その気になれば個人でも容易にできるからです。
特に業者は自分のクライアントのホームページより、他社のクライアントかもしれない競合するホームページが上位になれば、対策を強化してさらに上位になるようにします。競合する他社も同様のことをする訳ですから要はイタチゴッコとなる訳です。そんな時に「自分のところはSEOスパムは使わない」などと言ってはいられないのが現実です。効果があるためSEOスパムを使う訳で、何よりもクライアントは方法より結果(効果)を要求しているのですからスパムをする業者は後をたちません。
2.上位表示されてもアクセス数があがらない
最近、特定のキーワードの上位表示にキーワードと内容が関係のないホームページ(ユーザーが求めていない内容のホームページ)や単なる広告宣伝だけのためのホームページなどが並んでしまうことがあります。
こうなると検索の時にその「キーワード」を使う人が減ってきます。せっかく時間とお金をかけてSEO対策をして、そのキーワードで上位表示されるようになっても、アクセス数が上がらずSEOの効果が得られない場合が出てくる訳です。このようなことも考慮し、SEOの際にはキーワードを慎重に選ぶことが必要です。

 検索エンジンの改良と開発
1.Googleの改良
例えばGoogleはページランクの精度を保つために、ロボットが巡回する際にSEOスパムやその他、ページランクに好ましくないページを発見し無効にする対策を取り入れています。この結果、年に数回、同じキーワードでも表示される順位が大きく変わる場合がありました。ところが、この改良が今年になってから頻繁に行われるようになりました。SEOの方法によっては時間とお金をかけたにも関わらず、短い時間だけ上位表示されて終わってしまうなどということも起こりえます。
2.Yahoo!の検索エンジン
Yahoo!はGoogleに対抗すべく、ページ検索にYahoo! Search Technology (YST)と呼ばれる独自の検索エンジンを使用しています。日本のYSTはカテゴリに登録するサイトを優先的に上位に表示するなどの独自のアルゴリズムを採用しているため、同じキーワードでもGoogleとは表示される順番がかなり違います。
YSTは導入されてから時間がたちましたが、上位に表示されていたサイトが急に大幅に順位を下げ、しばらくして元に戻ったりと「安定していない」という感じがします。また、新規のサイトが検索画面に表示されるのにも時間がかかるようです。どちらにしても、YST自体もGoogleと同じく検索結果の精度を上げるため今後も改良を続けることは間違いありません。
3.MSNの新検索エンジン
MSNはMicrosoft が運営するポータルサイトです。以前はYahoo!のYSTからカテゴリの優先表示の機能を削ったものを使用していましたが、やはりGoogleへの対抗としてMSN Serchと呼ばれる独自の検索エンジンを2004年に開発しました。そして2006年9月からはライブサーチと呼ばれる新しい検索エンジンを投入しました。このライブサーチ見る限り、同じキーワードでもGoogleやYSTとも表示される順番はかなり違います。従ってまた新たなSEO対策が必要になるかもしれません。
4.その他の新検索エンジン
2004年8月、アメリカAsk Jeevesの日本語検索サイト、Ask.jpが公開、2007年には中国で最大手の検索エンジン「百度」が日本でサービスを開始しました。その他、オーストラリアのSensisなどをはじめ、Gogleの業績の良さに目をつけて世界各国で独自の検索エンジンが開発されています。現在、日本の大手検索エンジンはほとんどがGoogleかYSTやその系列(Inktomi)を採用しているため検索結果も横並びという状況です。他社との差別化をはかるため、いつ新たな検索エンジンを導入するかわかりません。

 業者選びの方法  実績のある業者とコストは費用対効果を考える
SEOは結果が全てです。業者を選ぶ際には実績をよく見て選ぶのがベストです。業者の中にはたいして重要ではない、複合キーワードで「1位を獲得」などと説明しているところもあります。必ず上位表示させたキーワードとサイト名を聞き、実際に確認してみることが必要です。中にはSEOの業者にも関わらず、自社のサイトのSEOが全然できてないところなどもあったりします。
料金に関しては法外に高い料金を請求するところもまだあります。SEOには様々な方法があるといっても、実際には効果がある方法は限られています。また上位表示されてアクセス数が伸びたからといっても、それが売上にどのくらい結びつくか費用対効果を冷静に考えなくてはなりません。
以前、SEO業者はGoogle対策だけをしていればよかったのですが、アンチSEO対策で検索エンジンのアルゴリズムが頻繁に変更されたり、MSNの新検索エンジンが導入されるたりと話はだいぶ違くなってきています。
SEO業者は本来、新しい検索エンジンが稼働したり、アルゴリズムが変更された場合、数ヶ月かけて試行錯誤しながら検証し対策の方法を見つけ出さなくてはなりません。しかし、インターネットが多きなマネーを生み出すビジネスとなった今、ユーザー側にもSEO業者側にもそんな時間は無くなってしまいました。
また、このような状況はSEO業者にとっても大きなビジネスチャンスであり、新規参入も相次いでいます。その一方、ネット上でも悪質なSEO業者の話題が増えてきています。自社のサイトののSEOを依頼する場合は実績やコストなどを踏まえて慎重に業者選びを考えた方がよいと思います。