SEM

 SEMとは
SEM(Search Engine Marketing)とは検索エンジンマーケティングのことで、検索エンジン自体をCMなどと同様のひとつの広告媒体ととらえ、ユーザーを自社の製品やサービスへの誘導を図るというものです。
インターネットの広告では「マス」での展開もできますが、SEMはターゲットを絞り込むことによる効果が高い方法といわれます。それでも費用対効果(ROI)の確認は重要です。
この代表的なものがPPC広告(PPCはPay Per Click の略でクリック課金のこと)で、日本でもオーバーチュア(Overture)アドワーズ(Google adwords)などによるPPC広告が有名です。また書籍などの販売で有名な「amazon」もこの手法で成長した企業として有名です。

現在、日本においてはSEMというと、このPPC広告において上位表示を行うためのキーワードの選定、入札、順位管理などをするサービスを指す場合が多くなっています。

 SEMの方法
1.PPC広告
検索キーワードに連動するPPC広告では、Googleのアドワーズ広告やYahoo!などで利用されるオーバーチュアが有名です。これはユーザーがキーワードで検索した時に、広告主のホームページへのリンクと説明文が検索結果の上位に表示されるか、検索結果のページの脇に表示されるものです。 検索キーワードに関連したものが表示されるのでユーザーにとって利便性が高く、広告主にとっては間違ってクリックされる可能性が少なくなり、誘導率が高いというメリットがあります。
ただ、アドワーズ、オーバーチュア共に広告内での順位表示は原則的にクリック単価の入札なとにより決定しているため、特定のキーワードでは広告費が異常に高くなるという傾向もみられます。
2.SEO
検索エンジンの検索結果で上位表示させるSEOもSEMのひとつといえます。オーバーチュアやアドワーズなどの広告は、検索結果よりも上位表示されるために効果がありますが、やはり、ある程度の広告費用が必要となります。
効果的なSEO
を行うことができればPPC広告よりもはるかに安い費用で、同等の効果を生むこともできます。
3.LPO
LPOとは「ランディングページ最適化」と呼ばれるもので、 ランディングページ(検索結果やPPC広告からのリンク先となるウェブページ)を商品やサービスの購入などの成果(コンバージョン)に結びつきやすいように改善することです。
ユーザーはランディングページで自分の目的とする商品・サービス・情報などが一目で見つけられなければ、すぐ他のサイトに移動してしまいます。このため、LPOでは商品やサービスなどの情報をページのわかりやすい場所に移動させるなどのレイアウトの変更や説明文自体の内容もわかりやすいものへと改善します。
またランディングページ自体をサイトのトップページではなく、商品やサービスの詳細ページに変更する方法もあります。
4.WEB解析
従来からのページビューやユニークユーザー、リンク元、キーワードなどの情報とPPC広告のクリック率、クリック単価・金額、そして商品の売り上げなどを組み合わせた、とても高度な解析システムが多くなってきました。
ただ、あまりにも多機能なので担当者がデータの意味を十分理解し使いこなせるかがポイントとなります。費用がかかるものなので費用対効果を冷静に検討する必要があります。
5.大手検索エンジンのカテゴリ登録
以前は大手検索エンジンで検索を行った時にWEBページ検索よりも上にカテゴリ検索の結果が表示されるようになっていました。このため、カテゴリ検索に登録されることにより、ある意味SEOと同じくらいの効果があったのですが、最近はPPC広告が上位に表示されるため、SEO対策としてのYahoo!のカテゴリ登録以外はほとんど効果はなくなりました。

 SEMの業者
PPC広告で上位表示させるためにはアドワーズやオーバーチュアへの申し込みはもちろん、入札するキーワードの選定や広告のタイトルと説明文の最適化が必要です。また上位表示した後には順位管理(キープ)や広告の予算管理などをしなくてはなりません。これらはけっこう手間のかかる作業で、それを代行してくれるのがSEMの業者です。
オーバーチュアやアドワーズなどのPPC広告で上位表示する方法は、SEMの業者間では広く認知されているため、いちがいに料金が安い業者だから、正式な代理店※では無いからといってサービスレベルが悪いとはいえません。
ただ、業者によってページビューやクリック数などの成果が上がらないと、依頼した企業の商品やサービスとまったく無関係のサイトやキーワードに出稿されてしまい、無駄なコストを払わされることもあります。


※アドワーズやオーバーチュアともに正式な代理店制度があり、オーバーチュアの場合は「推奨認定代理店」「認定代理店」「正規代理店」という3つの区分があり、認定試験なども行われています。
業者によってはあたかも自らがPPC広告を行っているように説明したり、アドワーズやオーバーチュアの代理店では無いのに代理店とも受け取れるような説明をしているところもありますので、業者を利用する際には業務内容や資格などをよく確認することも必要です。
また、アドワーズやオーバーチュアともに直接申し込みがてき、キーワードや説明文などのコンサルティングのサービスも受けられます。